文鳥の飼育に必要な用品
公開日 最終更新日 | 飼育方法
成鳥の文鳥をお迎えするときに、そろえておきたいグッズをご紹介します。
ケージ
ケージのサイズは、小さすぎても窮屈ですし、大きすぎても落ち着くことができません。目安として、底の面積が35×40cm程のサイズのゲージを用意しましょう(1羽またはペアの場合)。高さについては、50cm程あると余裕があります。
鳥専用のケージではなく、雑貨に近いデザイン性を重視した竹製や銅製などの鳥かごもありますが、強度や安全性が十分でないものがあります。文鳥が快適に過ごせるよう、鳥専用の長方形でシンプルなケージをおすすめします。
◎豆知識
4週齢(生後29日)くらいから、ひとり餌を覚え始め、止まり木にとまれようになります。この頃から、プラスチックケースから徐々にケージに慣れさせるようにしましょう。5週齢(生後36日)くらいまでは、夜寝るときはプラスチックケースで過すようにして、少しずつケージに慣らしていくと良いです。ケージで過ごしているときも保温器具でしっかり温度管理することを忘れないようにしましょう。
病気が原因で保温をする必要がある場合を除き、文鳥の成長に合わせて住まいを変更するのは大切です。文鳥がひとり立ちするタイミングを見て、ケージにお引越しをさせてあげてください。
ケージにかける布
文鳥は暗くしてあげないと安心して熟睡することができません。寝かせるときはケージを十分に覆うことができる布を被せて暗闇にします。光ができるだけ漏れない大きさであること、遮光性があること、保温ヒーターがあるので、できるだけ熱に強い素材の布を用意してください。ケージ専用のカバーもあるので、ケージとカバーを合わせて購入するのが良いです。
ご飯入れ
重量が軽い容器を底に置くと、ひっくり返す可能性があるので、ケージの網部分に引っ掛けてしっかり固定できるタイプが安心です。
底に置く場合は、陶器製などの重さがある器を選びましょう。
ケージにもともと付いているご飯入れが必ずしも文鳥にとって使いやすいものとは限りません。文鳥が食べにくそうにしているのであれば、ほどよい深さだったり、足場が付いてるなど、文鳥にとって使いやすい容器を買ってあげましょう。
主食が皮つきのシードの場合は、食べたあとの皮が蓄積して実を探すのが大変にならないように、少し大きめの器を用意してあげると安心です。
水入れ
ケージの外から設置するタンクが付いた水入れは、ゴミが入るのを防いだり、蒸発を防ぐことができます。
水を入れた容器をケージの網に引っ掛けたり、ケージの下に置いても大丈夫ですが、フンが落ちない場所を選びましょう。
水入れをひっくり返してしまうと、文鳥は水を飲めなくなってしまうので、しっかりとケージに固定できる、または重量が重いタイプの容器が安心です。
菜差し
水を入れて青菜を差し、鮮度を長持ちさせるために使います。
与えてもいい青菜には、小松菜や豆苗(豆の部分は毒なので茎から上の部分だけ)などがあります。
農薬が付いたものを食べると死んでしまう可能性があるため、できるだけ無農薬のものをよく洗って与えましょう。
シードを与えている場合は、ビタミン補給のために青菜は必要です。ペレットを与えている場合は、青菜は必須ではありませんが、食べ物の選り好みが激しい文鳥にとって、食べられるバリエーションが多いことは良いことです。
今現在、青菜を食べなくても、4歳ごろまでにはほとんどの文鳥が好きになるので、定期的に与えてみましょう。
ボレー粉入れ
ケージにしっかり固定できる容器を用意します。水浴び器の近くにあると湿気てしまうので気をつけましょう。
シードが主食の場合は、シードと同じ器の中に入れて与えても大丈夫です(1日10粒ほど)。
ただし、鳥用のサプリメントの方が効率的にミネラルを摂取できると言われています。ボレー粉ではく、サプリメントを与えることを検討してみるのも良いでしょう。
ペレットが主食の場合は、基本的にボレー粉やサプリメントを与える必要はありません。
止まり木
文鳥が止まりやすい12~15mmの太さの木を選びます。
水浴びのあとに止まり木で濡れた頭を擦り付けて乾かすことがあるので、吸水性のある木がベストです。
形状はストレートタイプの加工木や、太さが統一されていない自然木タイプがあります。自然木タイプは、爪を研いだり筋肉を鍛える効果があるといわれています。
爪研ぎ効果のあるヤスリが付いたタイプの止まり木は、木に頭を擦りつけることがある文鳥にとって危険ですので、常時設置しておくのはやめておきましょう。
ブランコ
ブランコが好きな文鳥もいるので、放鳥中に何日か遊ばせたりして気に入っくれるものがあれば、ケージに設置してみてもOKです。
遊んだり、寝床にしたりと、お気に入りの場所になることもあります。ブランコを揺らすことで運動にもなります。
水浴び器
文鳥は基本的に水浴びを好みます。水浴びは羽をきれいにしたり、運動効果やストレス解消にもなります。
外付けタイプのものは水が周りに飛ぶのを防止できるので、ケージの中が濡れにくい効果があります。
基本的に常時、水浴び器をケージに設置して、いつでも水浴びできるようにしておきます。
放鳥のとき決まった時間に水浴びをさせてもいいですが、就寝の直前に水浴びをすると、羽が乾かないうちに眠ることになり、体が冷えてしまうので注意しましょう。
ヒーター
ケージの大きさに合ったヒーターを選びます(文鳥は20Wか40Wが適しています)。
文鳥は寒さに弱い生き物ですので、ヒーターは必須になります。ヒナのときはもちろん、成鳥になっても室温が20度を下回るときは保温をするのが基本です。
暖かい時期にお迎えした場合でも、夜急に冷え込んだり、病気になって保温が必要になる場合があるので、ヒーターは始めから用意する必要があります。
サーモスタット
ヒーターにつないで、ケージ内の温度を一定に調整してくれる器具です。
昼夜の寒暖差が激しい時期に、夜ケージ内の温度が下がり過ぎたときや、就寝時にカバーをかけてケージ内の温度が高温になり過ぎたときなどに、温度の調整を自動でしてくれます。
ヒーターと一緒に購入しておきたい器具です。
温度計・湿度計
ケージ内の温度や湿度を数値で確認します。
温度や湿度をたぶん大丈夫だろういうという思い込みで判断することはよくありません。ヒーターやサーモスタットが故障する可能性もあるので、確実に数値で確認することが大切です。
キャリーケース
ある日、突然病気になって病院へ連れて行くことがあるので、文鳥をお迎えするときに始めから用意しておきましょう。
幼鳥からお迎えした場合は、当時使っていたプラスチックケースでも代用できます。
病院へ連れて行くときは、むき出しのままだと文鳥が怖がるので、キャリーケースを専用バッグに入れたり、布で覆ったりして病院へ連れて行きます。
キッチンスケール
文鳥の体重を計ります。
文鳥の体重は25g前後と軽いため、0.1g単位で計ることができるものを選びましょう。
できるだけ毎日体重を計ることで、その文鳥の平均体重が分かり、体重の増減で病気の兆候に気づくことができます。
おもちゃ
放鳥中は、ポストカードやタオルなどを引っ張ったりして、興味のあるものを自分で探して遊ぶので、おもちゃは絶対に必要というわけではありませんが、文鳥が好むものがあれば用意してあげましょう。
その際、噛んだり舐めたりしても安全な素材のおもちゃを用意してあげてください。
ケージにはブランコなどを設置しても良いですが、足を挟んだり、引っ掛けたりして事故を誘発しそうなものは設置しないようにしましょう。
まとめ
文鳥は犬や猫などと比べてお金はかからない動物ですが、お迎えするときにまとまった出費があったり、お迎えしたあともエアコンの電気代や、病気になったときの医療費がかかるなど、ある程度の出費は覚悟しておく必要があります。
快適な環境を用意して、文鳥を守ってあげましょう。