文鳥の毎日の健康診断(飼い主ができる健康チェック)
公開日 最終更新日 | 食・健康
文鳥は体調が悪くても、自分が弱っていることを気付かれないように隠そうとします。
調子が悪そうに見えるときには、すでに病気が深刻な状態まで進行している可能性があります。病気の兆候は人間がいち早く発見してあげないと手遅れになることがあるため、体の様子におかしなところがないか、日々の観察がとても大切になります。
ここでは、毎日できる簡単な健康チェックを紹介します。
目のチェック
- ・目の周りの赤いフチ(アイリング)がいつもより薄くなっていないか
※臓器の機能不全などが原因で貧血になっている可能性があります。
※換羽期の体力を消耗する時期にアイリングが薄くなることがあります。 - ・目が潤んでいたり、腫れていないか
くちばしのチェック
- ・紫や白っぽい色になっていないか
※肝臓障害・気道炎・酸素不足(チアノーゼ)・貧血の疑いがあります。 - ・ずれていたり、一部が伸びたりしていないか
※栄養状態が良くなかったり、肝臓障害の疑いがあります。
鼻のチェック
- ・鼻水が出ていないか
※鼻が詰まると「プチプチ」や「ズーズー」という音がします。 - ・くしゃみをしていないか
※くしゃみは口を閉じた状態で、「プスッ」という音がします。
耳のチェック
- ・耳の近くの羽毛が汚れていないか
※成鳥の場合、耳は羽毛に隠れています。耳のチェックは体を触らせてくれる文鳥でないと難しいかもしれません。 - ・鼓膜が飛び出ていないか
※トリコモナス症の疑いがあります。
脚のチェック
- ・色が薄くなったり、紫色になっていないか
※肝臓障害・気道炎の疑いがあります。 - ・握る力が弱くなっていないか
※腫瘍ができている疑いがあります。 - ・元気に飛び跳ねているか
爪のチェック
- ・伸びすぎていないか
※布などに引っかけて事故につながります。 - ・変形していないか
※肝臓障害の疑いがあります。
羽のチェック
- ・張りとツヤがあるか
- ・翼を使いにくそうにしていないか
※腫瘍ができている可能性があります。 - ・一部の羽の色が濃く変化していないか(ヒナから成鳥になるときの変化は問題ありません)
※肝臓障害や腫瘍の疑いがあります。 - ・換羽に時間がかかりすぎていないか(通常は羽が抜け始めてから1~2か月程度で生え代わります)
※代謝が落ちている可能性があります。
フンのチェック
- ・消化されていないフンを出していないか
※感染症や、そのうや食道に炎症をおこしている疑いがあります。 - ・色はおかしくないか
※血便や緑色のフンは、コクシジウム症や肝臓障害の疑いがあります。 - ・尿が便を包んでいるか(便の周りについた白い部分が尿です)
体重のチェック
- ・短期間で体重が増えたり減ったりしていないか
※腫瘍、コクシジウム症、腹水がたまっているなどの疑いがあります。
その他のチェック
- ・咳をしていないか
※口を開けて「ケッケッ」という音がします。 - ・あくびを繰り返していないか
※トリコモナス症、そのうや食道に炎症をおこしている可能性があります。 - ・息苦しそうにしていないか
※心臓病、肝臓障害、気道炎、卵詰まりなどの疑いがあります。
まとめ
普段のセルフチェックに加えて、定期的に動物病院で健康診断をしてもらうと安心です。
セルフチェックで異常を感じたら、すぐに病院で診てもらいましょう。素人では見逃してしまう病気も、プロの目で見てもらうことで早期発見につながります。