野生の文鳥ってどこにいる? どんな生活をしている?
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文鳥の歴史
原産国のインドネシアでは、農作物を荒らす害鳥として扱われていましたが、見た目のかわいらしさからペットとして輸出されるようになりました。
しかし、乱獲や農薬の影響よって生息数が減ってしまい、インドネシアでは、野生の文鳥は珍しい存在になってしまったようです。
一方、インドネシアから、ハワイ島、オアフ島、カウアイ島、マウイ島などに移入し、野生の文鳥として定着した例もあります。
ハワイ諸島に初めに持ち込まれたのが1867年、その後1960年代に再び持ち込まれるようになると、文鳥は繁殖して次第に数を増やしていきました。ハワイ諸島の温暖な気候が文鳥たちに合っていたと言われています。
野生の文鳥を見ることができる地域には、ワイキキの東にあるカピオラニ公園、アラモアナ・ビーチパーク内にあるマジックアイランドなどがあります。
カピオラニ公園
マジックアイランド
野生の文鳥の生活
ハワイに住む野生の文鳥は、夜が明け太陽が昇り始めると、寝床としているビルなどから公園の木に移動してきて羽繕いを始めます。
そして、太陽が本格的に地表を照らし始めると、地面に降りて種子や植物の茎などを食べます。食事が終わると、木の上で休んだり、水浴びをしたりと、のどかな時間を過ごし、日が沈む頃には寝床に戻って就寝します。
日本では、冬の寒さに文鳥が適応できないことから、野生での定着は難しいと言われています。それだけ、日本の寒暖差は文鳥にとって過酷なのでしょう。
日本に文鳥が入ってきたのは江戸時代、インドネシアから中国を経由して輸入されてきたと言われています。
全身の羽毛が真っ白の白文鳥は愛知県の弥富市が発祥です。偶然生まれたアルビノ(色素が薄い)文鳥と普通の文鳥を何世代にも渡って掛け合わせて、現在の体が丈夫な白文鳥が生まれたそうです。あの美しい白文鳥は日本が発祥の地なのです。